Craggy Range

「家族で造る偉大なワイン」Craggy Range の物語はそこから始まった。

1990年代の終わり、オーストラリアの実業家テリー・ピーボディは、数々のビジネスで成功を収めていました。 しかし彼の心に芽生えていたのは、「次の世代の家族に何を残すか」という問い。それは財産や会社ではなく、もっと価値ある永続する夢を。そうして彼が選んだ答えは──家族で造る、世界に誇れるワイン

娘メラニーとその夫でニュージーランド初のマスター・オブ・ワイン、スティーヴ・スミスと共に、理想の土地を探し求め世界を巡り、彼らがたどり着いたのは、まだ誰も本当の可能性に気づいていなかったニュージーランド、ホークスベイでした。

「畑こそがワインを語る」

Craggy Range は創業時から、畑ごとの個性を映すワイン造りを信条にしています。
それぞれのブドウ畑の気候・土壌・地形がもたらす違いを、できる限り純粋に表現する為に、ホークスベイ以外にも、マーティンボロ、マルボロなどの銘醸地に畑を所有。すべての主要ワインは「シングル・ヴィンヤード」でリリースされます。

力強さを宿す大地ホークスベイ

最初に選ばれたのは、北島ホークスベイの「ギムレット・グラベルズ」。一見痩せた砂利の荒地の土壌は、世界でも稀に見る偉大な赤ワインを育む舞台でした。
ここから生まれたシラー「Le Sol」やメルロー主体のボルドーブレンド「Sophia」は、国際的な高評価を受け、ニュージーランドの赤ワインの力を世界に示しました。

ホークスベイのもう一つのサブリージョンがケープ・キッドナッパー岬に広がる海沿いの「キッドナッパ―」。海風と冷涼な気候の影響を強く受け、ニュージーランドでも特に爽やかでエレガントなシャルドネを生む場所として知られる。

繊細さを映す丘マーティンボロ

次に彼らが目を向けたのは、北島の南部の冷涼な地、マーティンボロの「Te Muna Road Vineyard」。
石灰質を含む土壌と冷たい風が、繊細で香り高いピノ・ノワールを育てます。
この地から生まれた「Aroha(アロハ)」は、フローラルで優美なピノとして世界中の愛好家を魅了しました。
また、この地では珍しいソービニョン・ブランは、マルボロのスタイルとは一線を画すミネラル感と複雑さを兼ね備え、テロワールの個性を映し出しています。

爽やかさを運ぶ風マールボロ

さらに彼らの夢は広がり、ニュージーランド南島マールボロにも畑を拓きます。
ここは世界的に名高いソーヴィニヨン・ブランの銘醸地。

 

Te Muna Pinot Noir

  • マーティンボロ
  • 冷涼な気候:標高がやや高く、夜間の気温が下がるため、果実味にフレッシュさと酸が保たれる。
  • 土壌:石灰質と古代の川床由来の礫質土壌がミネラル感と骨格をもたらす。
  • 味わい:赤系果実(チェリーやラズベリー)、時にスパイスや土っぽさ。タンニンはきめ細かく、長い余韻。
  • スタイル:ブルゴーニュを思わせるエレガントさと、ニュージーランドらしい果実の豊かさを兼ね備える。

Te Muna Sauvignon Blanc

  • マーティンボロ
  • 二つのテラス:
    • 上段は礫質土壌で、力強くトロピカル寄りの果実。
    • 下段は石灰質を含み、柑橘やハーブのニュアンスを持つ引き締まったスタイル。
  • 冷涼な風:ワイララパ地方特有の涼風が、酸を際立たせ、クリスプな仕上がりに。
  • 味わい:ライム、パッションフルーツ、ハーブ、白い花。ミネラル感が明確で、マルボロよりも抑制され上品。
  • スタイル:よりヨーロッパ的で、テロワールを映す食事に寄り添うソーヴィニヨン

Kidnappers Chardonnay

  • ホークスベイの南、ケープ・キッドナッパー岬に広がる海沿いの畑。
  • 海風と冷涼な気候の影響を強く受け、ニュージーランドでも特に爽やかでエレガントなシャルドネを生む場所。
  • 樽のニュアンスを抑え、よりシャブリ的なミネラル感を前面に出すスタイル。
  • フルボディではなく、軽快でフレッシュ。
  • 香り:レモン、グレープフルーツ、白桃、白い花。
  • 味わい:ライムやシトラスの引き締まった酸、わずかなクリーミーさ。
  • 余韻:海風を思わせる塩味・ミネラル感。