ニュージーランド2日目

ニュージーランド2日目
2つの目的地
[ワカヌイへ]
2日目の朝は快晴だった。
フルーツたっぷりヘルシーな朝食をホテルで頂き、チェックアウトをしてから今日はいよいよレイクテカポに向う。その途中少しばかり遠回りしてワカヌイビーチをGoogleマップの目的地に設定した。
100キロ出せるモーターウェイを快速で飛ばして道に迷うはずもない一本道をひたすら走る。進む毎に寂しげになりどんどん羊だらけの荒野になっていく。気がつくとアンズコフーズの車が目の前を走っていてそのお膝元に近づいていることを実感した。ワカヌイのバーに写真飾ってあるワカヌイスクールの前で記念撮影したかったが、生徒の子供達が校庭を走っており不審者扱いされるのを恐れて向かい側の通りにある看板で我慢した。フェードロッドまで行きたかったが無舗装道路になりGoogleマップでも検索できなくなったので断念した。そのくらい奥地ということだ。
一旦道を戻し途中羊達と記念撮影してワカヌイビーチに向かった。ここで育った羊と牛が東京のワカヌイで毎日お客様を喜ばせ、僕達を助けられてくと思うとなんだか感慨深かった。
ビーチは強風に見舞われ、波は高く荒々しくうねっていた。飲み込まれたらほぼ確実に生きては戻れない迫力だ。キャンパーバンが何台か止まっていたがあとはサスティナブルなボットン便所と一軒屋が一つあるだけだった。直径3センチほどの平たい丸石が果てしなく転がっている大荒れの海からは無慈悲な南極の風を感じた。
[レイクテカポ到着]
ワカヌイを後にしてその後は順調にレイクテカポに向かった。テカポ湖はニュージーランドで4番目に大きい直径30kmの湖。特に有名なのは美しい湖をバックに咲き誇るルピナスと世界遺産に登録間近の星空。(この場所に来るのが家族でくるNZ旅行のきっかけであり最大の目的)
透き通る湖の水はミネラルウォーターのようで飲めそうだったが、旅行先で病院に行くのが怖くてやめた。
湖が一望できる巨大なオーブンつきのキッチンがついた無駄に広い二階建てのヴィラを借りたので、夜ご飯を自ら作る為まずは最寄りのスーパーマーケットにむかった。最初に一個ずつから買えるキロ売りのフルーツの数に驚いた。とりあえずNZ産のフルーツと見たことない芋は全部買った。
海外ではもちろん初めてだが、旅行先でその土地のものを買って厳しい環境下(調味料や器具が揃ってない状態)で料理をするのは僕の密かな旅行の楽しみで、家族もこれに期待を寄せている。日本円で3万円越えになったのは少々やりすぎた。日本のさつまいもの原種とも言われるクマラという芋をぶつ切りのラムと一緒にローストするとその相性は素晴らしいものだった。
1日目にクライストチャーチのレストランで食べた謎のオレンジイモはこのクマラだったのだ。NZはイモが主食でオールブラックスのアンダー20の選手達がワカヌイに来た時もひたすらフライドポテトを食べていたように皆イモをびっくりするくらい食べる。そしてどのレストランで食べても美味い。日本で言うと定食屋で米が美味しくたけているのが当たり前の感覚か?
フルーツは小ぶりなものが多く、ミニりんごをはじめ洋梨、プラム、モモ、黄桃、フィジョア、和なしなどがあった。イモもそうだが甘すぎないのが基本的な特徴で食事にも合わせやすい。僕もビタミン補給として毎朝フルーツを食べた。日本にはないNZのフルーツフィジョアは外見は小ぶりなライムのようでトロピカルフルーツにマスカットの香りを混ぜたような華やかなトップノーズがあり、酸味はあまりなく後味に独特の渋みを感じた。残念ながら家族には不人気、、小さめに切ってリンゴと合わせて軽くレモンを絞りヨーグルトに乗せて食べると美味しかった。
テカポは一大観光地で大きいスーパーは近場に一つしかないので、価格設定は少々強気だとその時は感じた。(他の場所のスーパーもぜんぜん高かった)グリーンマッセルと肉は割安感があったがそれ以外は日本より安いものは一切なく卵は8個入りで800円した。また、ビニール袋を極力出さないことに本気を出しており、持ち帰りの時紙袋と段ボールをくれた。どこでもこうなので日本から持ってきていたビニール袋は希少品だった。(妻は移住するくらいあらゆるものを日本から持ってきていた。爪切りまであって驚いた) 
ワイン売り場は非常に充実しており、ロゼの品揃えには驚いた。よく見かけるワインもいくつかあってちょっぴり安心して、思わずカフランギのロゼを20ドルで購入した。スーパーでのワインの価格はかなり高めでニュージーランド産の良質のワインは現地でもしっかりと価値を認められるようで嬉しさもあった。
[夜の散歩]
8時頃に日没となり食後入浴してから星が綺麗に見える23時頃外に出かけた。昼の風はおさまり、快晴となっていた。湖に光の塊のような月が反射して薄白く輝く美しい夜だった。もしこれが日本なら素晴らしい月夜として良い思い出になったであろう。しかし、今日は星が見たかった、、月が明るすぎて期待するほど星は見えずどんどん遊歩道を進んで行ったが、増えていくのはうさぎばかり、、明日は車でもっと山のほうまで行ってみると決めて、真夜中の暗さにビビりまくる娘をおぶって帰宅した。
やはり夜は寒さが増した。対策をしていたので全く問題無かったが、知らないと夜の散歩は苦行となる。ずっと暖かいリゾートもいいが一日の中にメリハリと緊張感があるNZの気候も悪くないと感じた。
おわり