ニュージーランド3日目

ニュージーランド3日目
[レイクテカポの休日]
この日は展望台近くにある湖が見下ろせるアストロカフェに行く予定だったが、下調べが弱く土曜日は定休日だと当日知った。(そもそも休みが多すぎる店)半袖でも暑いほどの日差しの中、良き羊飼いの教会へ徒歩で向かった。神聖な教会の中の横長の窓からは湖とその背景に絵画のような山々が折り重なってグラデーションになっていた。入場は無料だが寄付を求める看板がありそれさえもキャッシュレスで行えた。(結局一度もニュージーランドドルの現物を手にすることはなかった) ルピナスが一面に広がっているのは真夏のトップシーズンだけで、この時期はまばらに残るのみだったので想像だけで楽しんだ。教会の前には大小様々が石が転がったエリアがあり、訪れた人が記念におこなかったのかその石を積み重ねた小さな積み石の塔がいくつもいくつも立っていて、美しいコバルトブルーの湖が相まってさながら賽の河原のようだった。(日本人がみたらちょっぴり怖くなるような景色)ひたすらこれを破壊している小鬼のような金髪カールの少年が親に叱られていた。
帰り道はお土産屋さんがたくさんあり、観光客で溢れていた。中国語が飛び交う店も多く、日本勢はここでも押されていた。
その後車に乗り換えてテカポ湖を別の角度から見ながら隣にあるより広大なプカキ湖へ、さらに隣町のトワイゼルまで行ってみた。このプカキ湖とテカポ湖は人工的に水量管理されている天然のダムのような役割があるらしく実はこの2つの湖を利用した水力発電でNZの電力の半分を発電しているらしい。なんともスマートで美しいやり方だ。(NZには原発が一つもない)
トワイゼルはアオラキマウントクックの入り口の街でキャンパー達の聖地のような場所。みんなワクワクした顔で自転車や船などを運ぶ車が多かった。この国ではアウトドアは最高の楽しみのようだ。沈む夕日をプカキ湖越しに拝んでホテルに戻った。
[食事のあれこれ]
ランチにNZで有名なミートパイを試しに食べてみたが、かなりお腹いっぱいになる。直径10センチほどのパイの中にマッシュポテトとこれでもかと牛肉の煮込みが詰まっている。200gはあろうかと思われる肉の量で10$ほどなのはかなりコスパ良いと感じた。
夜のメインはキングサーモンのソテーベビースピナッチを添え。ニュージーランド産のオリーブオイルは質がよくイタリア産のものより少し安かった。同じブランドのオイルが味わい毎に4段階で印がついていて分かりやすかった。アカロアに行った時斜面にオリーブ畑があったのを思い出した。そのうち日本で売られている日も来るかもしれない。
グリーンマッセルは巨大な12pで10$ほど、真空で海水が僅かに入った状態で売られており鮮度はかなりよかった。ビックブラウンマッシュルームと小エビと合わせてワイン蒸しにした(白がなかったのでカフランギのロゼ蒸しで) ロゼを楽しむ構成にした。ワインも素晴らしかった。とにかくフレッシュで開けたては僅かに発泡を感じ、NZ産の小ぶりなスモモのような香りと柑橘系の酸が食事を引き立てた。
[星空へ2回目の挑戦]
テカポ2日目の深夜は車でちょっと山まで行ってみた。星を見るツワーも存在するが観光客が多いのと子供では参加が難しいのでやめた。
うさぎやらハリネズミやらが我が物顔で道路を歩いていた。街灯も一切なくそれだけ車が少ない。僕達だけが別な世界に行ってしまったのかと思うほどだ。当然の如く月は満月を2日後に控えた大きさだったが逆側の空には天の川とサザンクロスがはっきりと確認できた。ずっと空を見ていると星が手に触れるほど近くにあるように錯覚して、現実なのか空想世界なのか境界線が合間になる。寒さもあり長時間の滞在は出来なかった。
山をくだり民家の明かりが見えて現実世界を実感してホッとした。
明日はマウントクックへむかう。
おわり